転職エージェントの初回面談では、経験した仕事・相談したいこと・希望条件・まだ決めていないことを伝えます。 完成した転職理由を暗唱するより、どこで迷っているかを話せるメモがあると相談しやすくなります。
面談の予定は決まったけれど、「どんな仕事をしたいですか」と聞かれたときの答えが書けない。希望が決まっていなくても、今の仕事や困っていることは伝えられます。現在の仕事、変えたい条件、まだ判断できないことを分けて持っていきましょう。
この記事で扱うのは、求人紹介や転職支援を行うエージェントの担当者との相談です。応募企業の採用面接や、企業とのカジュアル面談とは区別します。
初回面談の準備は、相談したいことを一文にする
まず「今回の面談で何を知りたいか」を一文にします。転職の決断ではなく、経験に合う求人があるかを知ることでもかまいません。
次は編集部が作成した架空の相談メモです。実在の面談記録や、なつめの応募実績ではありません。
| 話すこと | 営業企画の記入例 |
|---|---|
| 経験した仕事 | 売上集計、会議資料作成、営業担当者への数値確認 |
| 今回知りたいこと | これまでの経験が、どの求人の業務とつながるか |
| 変えたいこと | 月末に業務が集中する働き方 |
| 続けたいこと | 数字を調べ、営業担当者と改善を考える仕事 |
| まだ決めていないこと | 転職するかどうか、応募時期、希望職種の範囲 |
この内容を話し始めるなら、たとえば次のように伝えられます。
営業企画で、売上集計や会議資料の作成を担当しています。仕事内容には続けたい部分がありますが、月末の業務集中を変えたいと考えています。転職するかはまだ決めていないので、まず経験に合う求人と、その働き方を知りたいです。
事情をきれいに整えすぎると、本当に変えたい条件が伝わらなくなることがあります。一方、「今の会社が嫌です」だけでは、次の職場で何を確かめればよいか分かりません。困っている場面と変えたいことを、具体的に一つ添えてみてください。
履歴書や職務経歴書は、案内された準備を確認する
書類の提出方法や面談形式は、利用先からの案内を優先します。下書きしかない場合は、その状態で相談できるかを確認してください。
リクルートエージェントの公式Q&Aでは、希望が決まっていない段階でも相談でき、面談に必須の準備はないと案内しています。書類があれば経験を理解する助けになる、という説明もあります。これは同社の案内であり、すべてのエージェントに同じ条件が当てはまるわけではありません。
手元に書類があるなら、話す内容と年月・担当範囲が食い違っていないかを見ます。数字が未確認なら、面談でも推測で答えず「確認してからお伝えします」と分けておきましょう。
オンラインや電話の場合は、次の点も確認します。
- 周囲に相談内容が聞こえない場所を確保できるか。
- 指定された方法で接続・通話できるか。
- 開始時刻と予定時間が、自分の予定と合っているか。 相談したいことを話し終える前に時間が来そうなら、最初に優先したい質問を伝えておくと安心です。
紹介された求人には、勧める理由と未確認の条件を聞く
求人を紹介されたら、すぐ応募するかを決める前に、どの経験や希望をもとにした提案かを尋ねます。担当者の説明を、自分のメモと照らし合わせるためです。
| 確かめたいこと | 聞き方の例 |
|---|---|
| 経験との接点 | 「私のどの経験が、この求人の業務に合うと考えられますか」 |
| 経験が足りない部分 | 「応募にあたり、確認や補足が必要な経験はありますか」 |
| 働き方 | 「繁忙期の業務量や担当分担は、企業へ確認できますか」 |
| 情報の確かさ | 「それは求人票の記載ですか。それとも企業へ確認済みの情報ですか」 |
| 次の手続き | 「応募する場合、書類と応募の意思はどの手順で確認しますか」 |
たとえば、仕事内容は合っていても、変えたい働き方が分からないことがあります。その場合は「内容には興味がありますが、繁忙期の分担を確かめてから検討したいです」と、興味と未確認事項を一緒に伝えられます。
紹介された候補だけで、求人市場全体を見渡せたとは考えないようにします。紹介の範囲や支援の可否は、サービスや求人状況によって異なります。希望に近い求人がない場合は、何が合わなかったのか、条件を変える余地があるのかを相談できます。条件を変えたくなければ、その意思も伝えてください。
面談の終わりに、次の作業と連絡方法を確認する
最後に、誰が何をするかを短く確認します。話が弾んだことと、次の行動が決まったことは別です。
次のようなメモを、分かった範囲で残しておくと振り返りやすくなります。
| 面談後に残す項目 | 記入例 |
|---|---|
| 自分がすること | 職務経歴書の担当業務を補足し、指定方法で送る |
| 担当者に確認をお願いしたこと | 候補企業の繁忙期と業務分担 |
| まだ決めていないこと | 求人への応募。条件の回答を見て判断する |
| 次の連絡 | 連絡先と、返答・提出の目安を双方で確認する |
連絡の希望も、この段階で伝えられます。
平日の勤務中は電話に出にくいため、まずメッセージでご連絡いただけると助かります。返信が必要な期限がある場合は、併せてお知らせください。
希望する方法に対応できるかは相手に確認します。応募先へいつ書類が送られるか、どの操作が応募の同意に当たるかも、曖昧なら尋ねてください。求人を受け取っただけなのか、応募を依頼したのかを自分でも区別しておきましょう。
初回面談でよくある不安
転職すると決めていなくても相談できる?
未決定でも相談を受け付けるサービスがあります。利用先の案内を確認し、「求人や条件を知ってから判断したい」と目的を伝えてください。面談や求人紹介を必ず受けられるという意味ではありません。
希望年収を決められないときは?
現在の条件と、生活上必要な条件、希望する条件を分けて伝えます。分からない場合は、経験に対してどのような求人があるかを聞くところから相談できます。収入の項目や金額を聞かれたら、確認できた内容で答えてください。
合わない求人を勧められたら断ってよい?
希望と合わない点を具体的に伝えて、見送る意思を知らせます。「勤務地は希望に合いますが、今回は担当業務が違うため応募を見送ります」のように伝えると、次の提案で確かめたい条件も共有できます。
求人より先に、仕事の悩みを整理したい場合は?
求人紹介を目的としない相談も選択肢です。キャリア相談サービスの比較で、悩みの整理・継続支援・求人紹介の違いを確認できます。
面談前にメモを見返すときは、決まっていない欄を埋めるより、「今日これだけは聞きたい」という一文に印を付けてみてください。面談後、その一文に答えが付いたか、誰への確認が残ったかを見れば、次の行動を決めやすくなります。
